とねりの庭

下々ノ者ノ下ノ庭

ながめ。

1件のコメント

無機質、硬質、シャープ、ソリッド。
子供の頃から贅肉のないカチッとしたアタラシモノが好きだった。

それがいつからだろう、二十代の後半あたりからだろうか、明らかに変化した。
目を奪われるもの、手にとるもの、心惹かれるものなどが変わったのだ。
ゆがんで、いびつで、遊びがある有機的なデザイン。
それは、やわらかくどこかあたたかい、古いものにありがちな味わいだ。

これはいったいどういうことなのだろう。言ってみれば真逆じゃないか。
好みなどというものはそこまで変わるものなのか。
改めて考え、少し不思議に感じたのだった。

光沢剤など使っていないのに光沢を放つ自分より年上のベンチ。
開くと昔の匂いがする本の粗い紙質と均一ではない印刷。
フィルムやレコードのスクラッチノイズ。
風化し褪色した写真。
老人の皺。

どうしてだろう。
どれもちょっぴり泣きそうになる。

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花の色はうつりにけりな……でもいたづらでもないよなぁと思えるのは歳を重ねたからにほかならない。

作成者: にそ丸

■東京から一番時間距離のあるまち、岩手県宮古市のとある庭から見える田舎の風景を。

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