とねりの庭

下々ノ者ノ下ノ庭


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TELHON

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喫茶店が好きで。 スタバドトールタリーズなんかも好きで利用するが、昭和の香り漂う昔ながらの喫茶店は、それらとは別の価値があるように思う。

岩手県宮古市。人口6万人にも満たない小さな田舎町。 なぜだか知らないが、飲み屋と美容室だけはやたら多く、その他の業種はちょぼちょぼしかない。ちなみに先に挙げたチェーン系カフェはないので、どうしても飲みたくなったら2時間ほど車を走らせるしかない。
宮古市にもモスやマック、ファミレスはあるけれど、ゆっくりと本を読みながらコーヒーをすするのであれば、こぢんまりとした茶店が好ましい。そして店には申し訳ないが、客の出入りが少なければ少ないほど上等だ。
しかし、ぼくが高校生だった頃20以上もあった喫茶店はやがて時代とともに減り始め、さらに震災の影響もあって、現在は10店もないだろう。 軒並み減ってゆく喫茶店事情にあって、昔から変わらず駅前交差点付近で営業を続けている店がある。しかしぼくは未だに一度も足を踏み入れたことがない。 どうも「ヤ」がらみらしいという噂があるのだが、それは歓迎こそしないがややありがちなことではあるし、ソレ系の人が常時入り浸っていない限り大きな問題ではない。
きっと足が向かない大きな原因は、店構えや看板が醸すセンスや、時折見かけるオーナーと思しきドえらい素敵エプロンのおばちゃんから漏れ出る雰囲気にあるのだと思う。 そんな理由で、今の時代貴重になってしまった喫茶店なだけに惜しい気持ちはあるが、どうにも入る気が起きず、いつもその店の横を通り過ぎるだけでなのである。

今日もその茶店がある交差点で信号待ちをした。何気なくその茶店に目をやると、珍しく入り口が開け放たれていた。 一度も入ったことがない店。初めて目にするその店内。外と比べて中は薄暗いためよく見えないが、区切られたボックス席は悪くなさそうだ。などと眺めていたぼくの目は、急激に一点に引き寄せられた。そして、間もなく青に変わるであろう前方の信号を気にしつつ、とっさにカメラを取り出し、シャッターを切った。 今まで入店を拒んでいた自分の勘が、あながち間違っていなかったことを確信する一方、逆に少し入ってみたくもなったのだった。
まぁ行かないけどな。
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茶店に荒了寛はアウト。